小規模保育事業について
平成25年8月29日
(赤字部分が前回からの修正部分)
(1)小規模保育事業のコンセプト
➣大都市部の待機児童対策、児童人口減少地域の保育基盤維持など、地域の実情に応じた多様な目的に活用でき ること
➣多様な主体が、多様なスペースを活用して質の高い保育を提供できること
➣保育所分園やグループ型小規模保育、へき地保育所、地方単独事業など様々な事業形態から移行できること
規模の特性を活かした多様性と柔軟性=
使い勝手の良さ
質が確保された保育を提供=
安心して預けられる保育
(2)小規模保育事業の先行的な検討について
○ 小規模保育事業については、新制度における地域型保育給付の対象となる4事業の1つであるが、「待機児童解
消加速化プラン」に位置付け、平成27年度(予定)からの新制度の施行を待たずに支援を開始し、早期の受け皿確
保を進めていくこととしている。
※ 保育緊急確保事業の活用を含め、財源については要検討 ○ 上記の通り、「新制度の先取り」であるため、先行して事業を開始したものが新制度にスムーズに移行できることが
不可欠。
○ そのため、質の確保を前提に多様性、柔軟性を確保しつつ、事業のベースを早期に検討し、固めておくことが必要。
待機児童解消加速化プランに取り組む地方自治体を支援するためには、今夏目処に固めておく必要
※ 実態調査を並行して実施。
○ 子ども・子育て支援新制度では、教育・保育施設を対象とする施設型給付・委託費に加え、以下の保育を
市町村による認可事業(地域型保育事業)として、児童福祉法に位置付けた上で、地域型保育給付の対象とし、
多様な施設や事業の中から利用者が選択できる仕組みとすることにしている。
◇小規模保育(利用定員6人以上19人以下)
◇家庭的保育(利用定員5人以下)
◇居宅訪問型保育
◇事業所内保育(主として従業員の子どものほか、地域において保育を必要とする子どもにも保育を提供)
○ 「子ども・子育て新システムに関する基本制度」(平成24年3月2日少子化社会対策会議決定)においても、待機児童
が都市部に集中し、また待機児童の大半が満3歳未満の子どもであることを踏まえ、認定こども園、保育所に加え、こ
うした小規模保育や家庭的保育等の量的拡充も併せて、待機児童の解消を図っていくこととされている。
居宅訪問型
保育 認
可 定 員
保育の実施場所等
事業所内
保育 小規模保育
家庭的保育
保育者の居宅その他の場所、施設 (右に該当する場所を除く)
保育を必要とする 子どもの居宅
事業所の従業員の子ども +
地域の保育を必要とする 子ども(地域枠) 5人
1人 6人 19人
地域型保育事業の位置付け
事業主体:市町村、民間事業者等
事業主体:市町村、民間事業者等
事業主体:市町村、 民間事業者等
事業主体:事業主等
(参考)地域型保育事業の概要
○ 小規模保育事業(定員6人以上19人以下)は、児童福祉法において児童福祉施設(7条)として位置付けられている
認可保育所(定員20人以上)とは、法令上の位置付けが異なっており、多様なスペースを活用して質の確保された保
育を提供する「事業」としての位置付け(性格)を基本として、検討する。その上で、保育所(児童福祉施設)に準じた規
制が必要な場面においては、適宜、対応することとする。
○ 小規模保育事業の事業構成としては、例えば以下のように、いくつかのパターンが考えられる。
パターン1:統一的な認可基準を設け、この1つの類型に収斂していく
パターン2:複数の認可基準を設け、保育所分園に近い類型、家庭的保育に近い類型の2つの類型とする
パターン3:複数の認可基準を設け、保育所分園に近い類型、家庭的保育に近い類型、それらの中間的な類型の
3つの類型とする
○ この場合、各パターンにおけるメリット・デメリットを整理すると以下の通り。
○ 多様な事業からの移行が想定される中で、各案のメリット・デメリットに鑑みると、パターン3を基本に、保育所分園に
近い類型、家庭的保育(グループ型小規模保育)に近い類型、その中間的な類型の3類型を念頭に検討を行うことと
する。
※小規模保育事業への移行が想定される事業:保育所分園、グループ型小規模保育、へき地保育所、地方単独事業など
3.小規模保育事業の事業構成について
パターン1 パターン2 パターン3
メ
リ
ッ
ト
・シンプルな事業構成とすることが可能 ・きめ細かい事業構成をとることが可能
・現行制度からの移行が比較的スムーズ
・よりきめ細かい事業構成をとることが可能
・現行制度からの移行がスムーズ
デ
メ
リ
ッ
ト
・由来が全く異なる事業を1つの基準にまと めることが可能か
・事業の特性である柔軟性が失われ、硬直 的な事業とならないか(事業展開がしにく くならないか)
・事業構成が複雑化しないか
・ 地 方 単 独 事 業 も 含 め 、 多 様 な 事 業 か ら の 移 行 が 想 定 さ れ る が 、 2 類 型 で 吸 収 しきることが可能か
・複雑な事業構成とならないか
(1)概要
○ 小規模保育事業では、保育需要の増大に機動的に対応できるよう、客観的な認可基準に適合することを求め、 ①社会福祉法人・学校法人以外の者に対しては、経済的基礎、社会的信望、社会福祉事業の知識経験に関する要
件を満たすことを求める
②その上で、欠格事由に該当する場合や供給過剰による需給調整が必要な場合を除き、認可するものとする こととしている(保育所に関する認可制度と同様)。
○ 小規模保育事業の認可基準は、国が定める基準を踏まえ、市町村が条例として策定する必要がある。
○ 国が定める基準については、
ア 「職員の資格、員数」、「乳幼児の適切な処遇の確保、安全の確保、秘密の保持並びに児童の健全な発達に密 接に関連するもの」については、「従うべき基準」とする。
イ それ以外の事項については、「参酌すべき基準」とする。
特に、「保育室及びその面積(面積基準)」については、地域の実情に応じて、公的スペース等の活用を図るため、 保育所等とは異なり「参酌すべき基準」としている。
○ 小規模保育事業については、現行の類似の事業や地域の実情を踏まえつつ、それぞれの特性に応じた基準を新 たに設定することが必要となる。
○ 認可基準の設定に当たって、主な事項及び検討の方向性については次ページ以降において記載
※基準の設定に当たっては、特に、へき地保育所など既存施設・事業等からの移行に当たって、経過措置の検討を併せて行うことが必要。
(1)職員数・資格要件
<現状>
※へき地保育所については、保育士を2人以上置くこととした上で、うち1人は児童の保育に熱意を有し、心身ともに健全なもの で代替可能としている。
<6/ 28にお示しした対応案>
※保育所分園制度自体は継続
5.認可基準の具体的な各項目について
保育所 保育所分園
グループ型小規模保育
(家庭的保育)
認可外保育施設
保 育 従
事者
保育士
※0∼2歳児4名以上受け入れる場 合 、 保 健 師 又 は 看 護 師 を 1 人 に 限って保育士としてカウント可
保育士
(保育所と同様)
家庭的保育者
(+家庭的保育補助者) ※市 町 村 長 が 行 う 研 修 を 修 了 し た 保
育 士 、 保 育 士 と 同 等 以 上 の 知 識 及 び 経 験 を 有 す る と 市 町 村 長 が 認 め る者
保育従事者
( 3 分 の 1 以 上 が 保 育 士 又 は看護師)
職員数
0歳児 3:1 1・2歳児 6:1
保育所と同様 乳幼児(全年齢) 3:1 保育所と同様
A型(分園型) B型(中間型) C型(グループ型)
保 育 従 事者
保育士
※ 保 育 所 と 同 様 、 保 健 師 又 は 看 護 師 の 特例を設ける(1人まで)。
保育士
②
+保育従事者
③
※保育所と同様、保健師又は看護師の特 例を設ける(1人まで)。
家庭的保育者
※市町村長が行う研修を修了した保育士、保 育士と同等以上の知識及び経験を有すると 市町村長が認める者
職員数
0歳児 3:1
1・2歳児 6:1又は3:1
①
0歳児 3:1
1・2歳児 6:1又は3:1
①
0∼2歳児 3:1
(補助者を置く場合、5:2)
論点①:A型、B型の1・2歳児の配置基準について、どの程度を求めることとするか。
→保育所並みの6:1を基本としつつ、3:1の基準についても検討するか。
→6:1を基本とする場合、保育士又は保育補助者等を付加する構成も併せて検討するか。
<主な御意見>
・6:1では配置が薄いのではないか。小規模保育は面積は狭くても質の高い小回りの効く保育を行えるよう、3:1にすべき。
・1・2歳児は保育所と同じでは6:1だが、人数が少ないことから、もう1人保育士を加配してはどうか。
・1・2歳児については、保育所と同じ6:1、3:1ではなく、4:1、5:1といった基準の検討も必要。
・職員配置数は保育所と同様で構わないのではないか。
・A型、B型に職員を1名追加配置するのは良いのではないか。
・小規模の特性を踏まえ、保育所の配置基準+1名に賛成。
・現場の質確保、安全性担保の観点から保育所の配置基準+1名で良い。
・配置基準+1名は前進だが、もう少し厚くすべきではないか。保育所は園長がいることが前提であるが、小規模は保育従事者と事務職を
兼任することになるので、少し厳しい(+0.5人追加すべき)。
・職員配置、資格はできるだけ高めとすべき。当面はこの形を認め、数年であるべきラインに引き上げていくこととしてはどうか。
・対応方針に賛成。
【対応方針】
➣A型、B型の1・2歳児については、現行の保育所、へき地保育所、地方単独事業等からの円滑な移行も念頭に、認 可基準上、保育所と同様の配置基準(6:1)とした上で、小規模事業の特性を踏まえ、認可基準上、保育に従事す る職員を1人追加配置することを求めることとする。
※そのため、事業規模にかかわらず、最低2名の保育従事者数が確保される。
<論点>
論点②:B型の保育士割合をどの程度のものと設定するか。
→保育集団としては小ロットになることを念頭に、A型とC型の中間タイプであることから、基本的に2分の1以上 を保育士とすることを求めるか。
→更に、保育士比率が上昇した場合について、公定価格上の段階的な対応を検討していく必要があるか。
<主な御意見>
・1/2以上を保育士として残りを家庭的保育者で対応することとしてはどうか。
・全員が保育士を要件にすると、保育士不足の状況下では対応困難。
・保育所の規制緩和に繋がるような制度設計はすべきではなく、保育制度における保育士の配置パターンを基本とすべきではないか。
・保育士比率向上を促していく仕組みは良いと思う。
・保育士以外にも看護師、准看護師、保健師、助産師などを資格者としてカウントできるようにしてほしい。
・保育所の配置基準緩和に繋がるような制度にすべきでない。そうしたことにつながるのであれば反対。
・認証など地方単独事業が移行できる仕組みが重要。多様な主体が移行できるよう3類型を設け、B型について1/2以上としているのは
適当。
・職員配置、資格はできるだけ高めとすべき。当面はこの形を認め、数年であるべきラインに引き上げていくこととしてはどうか。
・B型はすべて保育士とすることが望ましいが、保育士不足が深刻であることを考慮し、保育士を原則としつつ、一定割合の保育従事者及
び家庭的保育者を認めることとしてはどうか(保育士比率は認可外保育施設指導監督基準を下回るべきではない)。その上で、すべてが
保育士となった場合、加算する仕組みとしてはどうか。
・対応方針に賛成。
【対応方針】
➣C型、地方単独事業、へき地保育所等からの移行を念頭に、B型の保育士割合については、認可基準上1/2以上 とすることを求める。
※B型は「保育所と同じ比率の職員配置数+1名」の1/2以上について保育士であることを求めることとなる。
➣その上で、保育士比率が上昇した場合(例:3/4となった場合)、公定価格上、段階的に対応していくこととして、保 育士比率の上昇を促していく仕組みを検討する。
➣離島、へき地における事業であって、3歳以上児を常時受け入れることが想定される場合においては、幼稚園教諭 又は小学校教諭で市町村が必要と認める研修を受けた者を、A型・B型における保健師又は看護師と同様の特例 (1人まで保育士としてカウント可)に含める。
論点③:B型の保育従事者(保育士以外
※
)について、どういった職員を求めるか。 →C型からの移行も念頭に、家庭的保育と類似の研修を求めることとするか。
→B型についても研修を求めることとした場合、小規模保育事業の性質を踏まえた研修内容・要件・実施体制を どうするか。
→特に安定した保育従事者の確保の観点から実施体制の充実が必要か。 ※保育士については研修を求めない。
<主な御意見>
・1/2以上を保育士として残りを家庭的保育者で対応することとしてはどうか。
・保育士を基本としつつ、幼稚園教諭や子育て経験者等、様々なバックグラウンドを持つ人が一定の基準に基づく研修を受けて参画する
仕組みとすべき。
・保育補助者に対しては市町村の研修を行うべき。
・家庭的保育の認定研修は厳しく行うべきであり、養成校で行うのが筋ではないか。
・研修は家庭的保育に長く従事している人が優先して従事できるよう配慮が必要。
・集団保育を踏まえた研修について、単なる従事者としての資格の問題にとどまらず、グループとして共同して保育する研修が必要。
・研修は市町村単位では困難。合同などの形で実施できるようにすべき。また、子育て経験者を含めることができないか。
・制度は普遍的なものとなることから、市町村単位ではなく都道府県単位で対応すべき。フランスでも保育ママの研修は県で対応。
【対応方針】
➣B型の保育従事者、C型の保育者(補助者を含む)に対しては、保育の質の確保の観点から、一定の研修を求めることとする。
➣その上で、制度施行までの間は、B型の保育従事者及びC型の補助者については現行の家庭的保育者、補助者に対する基 礎研修、C型の保育者については、現行の家庭的保育者に対する認定研修で対応することとする。
➣また、新制度における研修については、現行の家庭的保育者・補助者に対する研修の内容も踏まえた上で、 ・小規模保育については、家庭的保育と比較して、より集団的な保育となること、
・研修対象となる保育従事者の数は現在よりも多くなることが想定されること
・現行の家庭的保育者に対する研修については、市町村単位で行われているものの、事業規模等に応じて、より広範囲な
研修実施体制の充実が求められること、
(2)設備・面積基準(参酌基準)
<現状>
<6/ 28にお示しした対応案(居室)>
※大都市特例の取扱いについて要検討
保育所 保育所分園
グループ型小規模保育
(家庭的保育)
認可外保育施設
設備
0・1歳児 乳児室又ほふく室 2歳児 保育室又は遊戯室
乳児室又はほふく室 保育を行う専用居室 保育室
医務室 (本園にあることから不要)
屋外遊戯場
※付近の代替地可
屋外遊戯場
※付近の代替地可
同 一 敷 地 内 に 遊 戯 等 に 適 当 な広さの庭
※付近の代替地可
便所 便所 便所 便所
面積
乳児室 1人1.65㎡ ほふく室 1人3.3㎡ 保育室 1人1.98㎡
※平成26年度末まで大都市特例あり
保育所と同様 1人3.3㎡
1人当たり1.65㎡以上
※0歳児の区画は求める
屋外遊戯場 1人3.3㎡(2歳児) 保育所と同様
A型(分園型) B型(中間型) C型(グループ型)
設備
0・1歳児 乳児室又はほふく室
2歳児 保育室
0・1歳児 乳児室又はほふく室
2歳児 保育室
0・1歳児 乳児室又はほふく室
2歳児 保育室
面積
0・1歳児 1人3.3㎡
①
2歳児 1人1.98㎡又は3.3㎡
②
0・1歳児 1人3.3㎡
①
2歳児 1人1.98㎡又は3.3㎡
②
0∼2歳児 1人3.3㎡
<論点>
論点①: 0・1歳児の乳児室/ほふく室の面積について、どの程度の面積を求めることとするか
→年度途中に頻繁に児童が入れ替わることを想定すると、A型・B型ともに1人当たり3.3㎡以上とすることを基 本としてはどうか。
論点②:2歳児の保育室の面積について、どの程度の面積を求めることとするか。
→A型・B型については、保育所並みの1人1.98㎡とするか、又は、C型と同様に1人3.3㎡とするか。
論点③:面積基準については、現行の大都市特例の取扱いをどうするか。
<主な御意見>
・0∼2歳児は1人当たり3.3㎡とすべきではないか。
・公民館、商店街の空き店舗、他の社会福祉施設との併設など、様々な設置パターンが考えられるので、あまり大きくなると作りにくくなるこ
とから、市町村が定めやすいようにしてほしい。
・0・1歳児は1人当たり3.3㎡、2歳児は1人当たり1.98㎡とすべき。
【対応方針】
➣A・B型の0・1歳児については、年度途中の入れ替わり等を考慮して、C型と同様に、1人当たり3.3㎡以上とする。 (その上で、現行の大都市特例については、市町村の条例において設定することとする。)
(2)設備・面積基準(参酌基準)
<6/28にお示しした対応案(屋外遊戯場等)>
<論点>
論点①:C型についても、A型・B型と同様、屋外遊戯場(庭・付近の代替地で可)を設けることを求め、面積基準も 1人当たり3.3㎡以上とするか。
<主な御意見>
・いきなり代替地を認めない取扱いは困難であるが、公園で自由に遊べない環境もある。事業主体の責任ではなく、市町村の責任で代替
地確保と見守りの仕組みを導入してはどうか。
・公園はいつも混んでおり、利用時間帯など市町村の調整が必要ではないか。
・代替地可として、面積基準も1人当たり3.3㎡以上とすべき。
【対応方針】
➣A・B・C型のいずれにおいても、屋外遊戯場の設置を求めた上で(他の公的施設の敷地その他の付近の代替地で 可)、面積基準については、2歳児に対し1人当たり3.3㎡以上とする。
A型(分園型) B型(中間型) C型(グループ型)
設備
屋外遊戯場
(付近の代替地可)
屋外遊戯場
(付近の代替地可)
同 一 敷 地 内 に 遊 戯 等 に 適 当 な 広 さの庭
①
※付近の代替地可
面積 1人3.3㎡ 1人3.3㎡ 1人3.3㎡
(3)給食(自園調理)
<現状>
<6/ 28にお示しした対応案>
保育所 保育所分園
グループ型小規模保育
(家庭的保育)
認可外保育施設
給食
自園調理
※3歳以上児は外部搬入可能
※公 立 は 特 区 に よ り 3 歳 未 満 児 も 外部搬入可能
本園からの搬入で可 外部搬入可能 外部搬入可能
設備
調理室
※外部搬入を行う場合、調理設備
( 本 園 に あ る こ と か ら 不 要 。 そ の 場 合 、 衛 生 上 ・ 防 火 上 不 備 が生じないよう留意)
調理設備
調理室
※外部搬入を行う場合、調理設備
職員
調理員
※全部委託、外部搬入の場合は不 要
(本園にいることから不要) 不要
A型(分園型) B型(中間型) C型(グループ型)
給食
自園調理
連携施設等からの搬入可
①
※社会福祉施設、病院を含む
自園調理
連携施設等からの搬入可
①
※社会福祉施設、病院を含む
自園調理
連携施設等からの搬入可
②
※社会福祉施設、病院を含む
設備 調理設備(キッチン程度を想定)① 調理設備(キッチン程度を想定)① 調理設備(キッチン程度を想定)②
職員
調理員
①
※連携施設等からの搬入を行う場合不要
調理員
①
※連携施設等からの搬入を行う場合不要
調理員
②
<論点>
論点①:A型・B型について自園調理を原則とするか。
→自園調理及び調理設備の設置を求めつつ、現行通り、連携施設(本園)からの搬入を可能とするか。
※現行の分園は、基本的に、本園(自園調理+調理室+調理員)が前提
→多様な場所での事業展開を想定していることから、調理設備とすることで良いか(特にB型)。
その場合、施設規模・アレルギー対応を含めた設備能力について、どう考えていくか。
→自園調理を行う場合、調理担当として、調理員の配置を求めるか。
※又は保育従事者に係る配置基準の中で一部職員が調理時間帯のみ調理を担当することを可能とするか。
→調理業務の委託については、現行の保育所と同様、認めることとするか。
※その場合、調理員の配置は求めない。
論点②:C型について、現行通りで可とするか。又は自園調理等を求めることとするか。
→外部搬入等まで可能としつつ、原則として、自園調理を求めるか。
→C型についても、共同住宅など多様な場所での事業展開を想定しているため、調理設備とすることで良いか。
その場合、施設規模・アレルギー対応を含めた設備能力について、どう考えていくか。
→自園調理を行う場合、調理担当として、調理員の配置を求めるか。
※又は保育従事者に係る配置基準の中で一部職員が調理時間帯のみ調理を担当することを可能とするか。
→調理業務の委託については、現行の保育所と同様、認めることとするか。
※その場合、調理員の配置は求めない。
※公立保育所に係る3歳未満児に対する給食の外部搬入特区については、平成24年度の構造改革特別区域推進本部評価・調査委員会 による評価においては、発達段階に応じた給食の対応、特に離乳食をはじめ3歳未満児に必要な個別の対応が困難であること、3歳未 満児に有病率の高いアレルギー児対応について外部搬入では代替食の提供が難しいこと等を踏まえ、こうした弊害の撤去が必要であり、 こうした状況を踏まえ再度評価を行う旨の評価となっている。
<主な御意見>
・アレルギー等、安全に関する基準を十分に定めた上で、給食の外部搬入を可能にすること。それが難しければ、自園調理の原則でも構
わないが、手薄にならないよう調理要員の加算によって対応を。
・自園調理すべき。キッチン程度で調理設備上難しくても運用ルールをしっかりして安全性を担保すべき。調理員も加味した予算措置をす
べき。
・自園調理が基本。調理員を置くべき。
・へき地保育所については、現行、自園調理で対応していないことから、移行可能となるよう経過措置や特例を設けてほしい。
・中山間地など、自園調理では対応困難なところもあるので、社会福祉施設、病院等を連携先にしているのは適当。
・自園調理、調理員の配置を基本とする方向性は適当。調理、食事など重要な要素は全国一律として育つ環境を保障していくべき。
・食事は重要であり、自園調理が望ましい。ただ、3:1で見ていて食事の用意は難しいので、調理員は必須と考える。
・A型、B型は自園調理を原則、連携施設からの搬入を可能とすべき。C型も原則は自園調理とすべきではないか。
・離乳食、アレルギー対応の観点から自園調理が基本と考える。調理設備に関しては、スプリンクラーや自動消火設備、調理場所への立
ち入り予防策を設けるなど、安全面での最低基準を定め、調理員を配置すべき。
・連携施設からの搬入はアレルギー、離乳食対応が可能であれば認めて良いと思う。ただし、冷蔵、加熱等の最低限の調理設備は必要な
【対応方針】
〔給食の取扱いについて〕
➣A・B・C型に共通して、自園調理を基本とする。その際、調理業務の委託については、保育所と同様に可能とする。
※ 保育所における調理業務の委託に当たっては、「保護施設等における調理業務の委託について」(昭和62年3月9日社施第38号)、「保 育所における調理業務の委託について」(平成10年2月18日児発第86号)を踏まえて実施。
➣その上で、連携施設又は近接した同一・系列法人が運営する小規模保育事業、社会福祉施設、病院からの搬入を 可能とする。その際、こうした施設等が存在しない離島、へき地においては、学校(給食室)、学校給食センターから の搬入も可能とする。
➣現在自園調理を行っていない事業から移行する場合は、第1期の市町村事業計画の終期である平成31年度末まで
の間に体制を整える前提で、経過措置を設けることとする。
➣実際の給食の提供に当たっては、社会福祉施設、病院等の大量調理施設における衛生管理に係る「大量調理施設 衛生管理マニュアル」や食品等事業者における衛生管理に係る「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関す る指針(ガイドライン)」等を参考に、衛生管理上、必要な対応について整理していくこととする。
➣新制度施行前に先行スタートする小規模保育事業が円滑かつ適切に給食を提供できるよう、連携施設その他の栄 養士に嘱託する形で、アレルギー児対応を含め、給食内容に係る相談・助言を行う体制を設ける。
〔設備の取扱いについて〕
➣A・B・C型に共通して、調理設備を基本とする。
➣その際、通常のキッチン設備を基に、利用定員に応じた設備内容を求めることとし、届出対象となる給食施設(1回2 0食以上など)に求められる設備内容も踏まえながら、具体的な内容については、条例等において定めることとする。
➣なお、連携施設等からの搬入とする場合については、提供に当たって必要な加熱、保存等の調理機能を求めること とする。
〔職員の取扱いについて〕
➣A・B・C型に共通して、調理業務に従事する調理員の配置を基本とする。(ただし、調理業務の委託を行う場合及び 連携施設等からの搬入とする場合は、調理員の配置は不要)
(4)耐火基準
<現状>
<6/ 28にお示しした対応案>
<論点>
論点①:多様なスペースの活用を念頭に、例えば、保育室等を2階以上に設置する場合については、耐火建築物・準 耐火建築物であることを求め、それ以外は建築基準法、消防法の一般規制等を踏まえることを基本として検 討することで良いか。
※詳細については、各事業の実態を踏まえながら検討が必要。
※全体的に建築基準法・消防法の適用については、要検討
保育所 保育所分園
グループ型小規模保育
(家庭的保育)
認可外保育施設
耐 火 基
準 等 避
難規制
設 備 運 営 基 準 に お い て 上
乗せ規制あり
※ 建 築 基 準 法 上 は 、 特 殊 建 築 物 (「児童福祉施設等」)としての取扱 い
本園と同様
家 庭 的 保 育 と 同 様 ( 基 本
的 に は 上 乗 せ 規 制 は な
し)
指 導 監 督 基 準 上 、 上 乗
せ規制あり
※保育所に近い上乗せ規制
A型(分園型) B型(中間型) C型(グループ型)
耐 火 基
準等
保育室等を2階以上に設置する場
合 は 耐 火 ・ 準 耐 火 建 築 物 で あ る こ
とを求める。
①
保育室等を2階以上に設置する場
合 は 耐 火 ・ 準 耐 火 建 築 物 で あ る こ
とを求める。
①
保育室等を2階以上に設置する場
合 は 耐 火 ・ 準 耐 火 建 築 物 で あ る こ
とを求める。
<主な御意見>
・会議において特段の意見はなかった。
・認可保育所ベースとするのも良いのではないか。
・避難階段の規制緩和については認識しているが、子どもの命に関わる部分である。震災時、津波によって流された保育所も多いが、日頃
からの避難訓練によって犠牲を出さずに済んでいる。自力で逃げられない避難弱者である子どもへの配慮が必要。
・4階以上の屋外避難階段の見直しを強く希望する。
【対応方針】
➣建築基準法、消防法等との関係については、保育所、家庭的保育事業に関する位置付けを基本として、各規制に ついて整理する。
➣これを前提に、小規模保育事業に対して特に求める事項として、対応案としてお示しした考え方のほか、A型、B型、 C型を問わず、
①現行の保育所、家庭的保育事業において設置を求めている消火器等の消火器具 ②基本的にすべての保育所に設置が求められる非常警報器具
③保育室等を2階以上に設置する場合には、保育所と同様に、手すり等の乳幼児の転落事故防止設備 を設けることを求める。
➣また、避難階段については、当面、現行の認可保育所に準じた取扱いと同様としつつ、認可保育所の避難階段に 関する規制の見直しを踏まえ、今後、準じて見直すこととする。
※現行、認可外保育施設の避難階段については認可保育所に準じた取扱いとしている。
※国が定める認可保育所の設備基準(4階以上に保育室等を設ける場合に避難用の屋外階段を設置する要件)について、同等の安全性と代替手 段を前提として緩和がなされるよう、合理的な程度の避難基準の範囲及び代替手段について、今年度中に検討し結論を得ることとされている。
(5)連携施設
<現状>
※調理員は前述
<6/28にお示しした対応案>
→嘱託医の支援を含め、認定こども園、保育所、幼稚園を連携施設として設けることとしてはどうか。
→その際、公立施設による連携を含め、市町村による積極的な調整を求めることとしてはどうか。
<論点>
論点:卒園後の受入先として連携施設を位置付けることを可能とするかどうか。
→各市町村における取扱い等を踏まえ、更に検討することとしてはどうか。
→その際、透明性を確保した上で、
・小規模保育事業を利用している子どもが3歳以降に安心して教育・保育を受けることが可能となるよう、受け 皿の安定的な確保
・小規模保育事業の定着
といった視点が必要ではないか。
保育所 保育所分園
グループ型小規模保育
(家庭的保育)
認可外保育施設
連携施設 − 保育所本園との連携が前提
保 育 所 本 体 又 は 連 携 保 育 所 の支援が前提
−
必置職員 嘱託医
本 園 に 配 置 さ れ て い る こ と か ら不要
<主な御意見>
・連携施設の調整義務を自治体に課すことを明示すべき。
・嘱託医や栄養士について、連携施設か行政で対応が必要。卒園後のための園児要録を行政で整えてほしい。
・卒園後の受け入れ先として必要。
・連携のあり方はへき地や都市部などで多様であり、柔軟な対応ができるようにすべき。
・保育内容に関する支援は重要。乳児から幼児への円滑な移行を目的として連携が必要。
・コミュニティサービスとして、小規模保育と認定こども園、幼稚園、保育所に入れる展望をもった連携も良いのではないか。
・保育内容の支援は重要。卒園後の受け皿については、地域によって待機児童が厳しいところとそうでないところがあり、待機児童が多い
地域では市町村は積極的に調整機能を果たす必要がある。ただ、保護者の選択の自由もあるので、保護者の安心との両立が重要。時
間軸をもって調整したい自治体もあると思われるので、経過措置なども念頭に置くべきではないか。
・卒園後の受け皿としての連携施設は重要。ある程度の予約的な対応ができれば、2歳児から見ておきたい連携施設側にもメリット。
・連携施設は基本は事業主体同士で対応する話だが、断られると開設できないこととなるので、もしもの時の備えとして、自治体が間に入っ
て調整してもらいたい。
・連携施設の義務付けまでは困難ではないか。卒園後の受け皿については、地方自治体に確保義務がある。
・連携施設については賛成。その上で、同一法人が近隣市町村で対応している場合は認めてほしい。また、事業者の求めに応じて、市町
村が調整を図るようにしていただきたい。
・連携施設の内容をすべて満たす小規模保育は多くはない。保育の透明性確保のほか、行事参加などにより、子どもの育ち、保育者に
とっても学び場になることから、質向上のために活用できる。また、受け皿確保は保護者の安心にとって重要。
・連携施設は子どもの豊かな育ちに必要。認可外保育施設から遊びに来る子どもも楽しそうにしている。また、卒園後の受け皿については、
保護者にとっても重要。
・利用者の選択可能性は残した方が良い。
・特に給食の搬入について、連携施設との距離はどの程度とするのか。給食センターのような専門施設は慣れているが、そうでない施設で
あれば、極力短い方が良いのではないか。
・基本は民・民の関係なので、市町村の調整により無理矢理連携施設にするのはやめてほしい。
・卒園後の受け皿に関しては、保育所、幼稚園などで仕組みが異なることから、保護者への情報提供、説明会などが必要ではないか。
【対応方針】
<連携施設の設定について>
○ 小規模かつ0∼2歳児までの事業である小規模保育事業に関しては、①保育内容の支援及び②卒園後の受け皿の役割 を担う連携施設の設定を求める。ただし、離島、へき地等で他に教育・保育施設が存在しないなど、連携施設の設定が著し く困難であると市町村が判断する場合においては、この限りでない(特例措置)。
○ その上で、当面は連携施設の確保・設定が困難であり、更なる環境整備が必要と市町村が判断した場合、第1期の市町 村事業計画の終期である平成31年度末までの間、市町村は、連携施設の設定を求めないことができる、という取扱いとす る(経過措置)。
○ 経過措置の適用に当たっては、市町村においては、
①保育内容の支援に関連して、例えば、連携可能な施設においてモデル的な取組を開始する、公立施設によるバックアッ プ体制の整備を行う、保育士等による巡回支援を行うなど、連携施設による保育内容の支援を普及させることに資する
措置
②卒園後の受け皿に関連して、3歳以降、引き続き、保育の利用を希望する保護者に対しては、利用調整に当たっての優
先度を上げることその他の3歳以降の円滑な継続利用に結び付けるために必要な措置
を講じることとする。
<市町村による調整について>
○ 小規模保育事業者と教育・保育施設設置者との間で調整し、設定することを基本とする。ただし、その調整が難航し、連携
施設の設定が困難である場合、小規模保育事業からの求めに応じて、市町村が調整を行うこととする。
(調整例)
・私立施設のあっせん、働きかけ(強制力は伴わない)
<連携のあり方について>
○ 小規模保育と教育・保育施設の連携については、主な連携方法である①保育内容の支援、②卒園後の受け皿ともに保育 所又は幼稚園で対応するケースや、①は保育所、②は幼稚園となるケースもあり得ることから、必ずしも1:1の関係ではな く、1:複数、複数:1、複数:複数も認める。
○ また、小規模保育と連携施設の関係においては、特に経費が必要となったり、利用枠の設定などの形で確実な履行が担 保されるべき
①保育内容の支援として、連携施設から給食の外部搬入を行う場合及び合同で嘱託医の健診を受ける場合 ②卒園後の受け皿として、連携施設に小規模保育からの優先的な利用枠を設ける場合
は、協定書等(契約書、覚書等)の締結を求める。
<連携施設に係る情報公表について>
○ 協定書等を締結した場合は、小規模保育、教育・保育施設、市町村のそれぞれにおいて、どことどこが連携関係にあるの か明示する(情報公表の対象事項)。 ※卒園後の受け皿については、後述の通り。
○ その他の場合においても、連携施設であることを明確にした上で、明示することを可能とする。
<連携施設との連携方法、内容、程度について>
①保育内容に関する支援について ※一覧は次ページ
〔集団保育の確保等について〕
○ 小規模保育事業については、規模面への配慮、集団保育の実施等に対する支援が必要となることが考えられる。
○ 特に3歳児に近い2歳児については、集団保育のほか、屋外遊戯場における活動なども保育に係る重要な要素となって くる。そのため、合同保育、行事参加、園庭開放など、保育内容に関する支援を受けることが考えられる。
○ このほか、発達障害など、発達に遅れがある可能性がある子どもの早期発見、適切な保護者・家庭支援について、小規 模保育事業における保育士による対応も可能であるが、連携施設においては、そのノウハウ等を活用し、連携先に対する 助言・相談が可能である。
〔給食提供について〕
○ 給食については、自園調理は原則としつつも、事業規模と負担を勘案し、連携施設等(主に保育所を想定)からの搬入を 認めることとしている。
○ 給食の搬入を行わない場合であっても、栄養士による献立作成(必要な栄養価の計算等を含む)、アレルギー児などの 個別対応に係る支援を受けることが望ましい。
〔嘱託医について〕
○ 嘱託医については、小規模保育事業が自ら確保し、委嘱する場合は、特段、連携施設における対応は不要と考えられる。 ○ 一方、連携施設の嘱託医に対して、小規模保育事業が連携施設を介して委嘱する場合、合同の健康診断を行うことなど
<保育内容の支援について>
連携内容(例)
給食に関する支援
Ⅰ小規模保育の給食が連携施設からの搬入の場合
・献立作成
・給食の調理、搬入
・個別対応(離乳食対応、アレルギー児対応、体調不良児対応等)
※連携施設からの搬入を行う場合、献立作成を含めた給食調理、搬入方法、費用負担に係る取り決め、契約が必要
Ⅱ小規模保育の給食が自園調理の場合
・基本的には対応不要。必要に応じて、献立作成、個別対応等に関するアドバイスを行うこともできる。
・ただし、小規模保育の調理員の急な病休等で小規模保育から求めがある場合には、当該教育・保育施設の運営に支 障のない範囲で協力する。
嘱託医(健康診断)
Ⅰ小規模保育で嘱託医を別途委嘱する場合 ・基本的には対応不要。
Ⅱ連携施設と小規模保育で同一の嘱託医に委嘱する場合
・必要に応じ、連携施設と小規模保育の合同で健康診断を行う。
園庭開放
小規模保育から求めがある場合、当該連携施設の運営に支障のない範囲で園庭を開放する。
※小規模保育事業における屋外遊戯場があまり広くない場合、定期的な利用(例えば月数回、週1回など)に対応し、2 歳児の運動遊びなどを通じた健康増進を支援
合同保育
小規模保育から求めがある場合、当該連携施設の運営に支障のない範囲で合同による保育を行う。
※特に集団保育の必要性が生じてくる2歳児については、保育のグループ単位が小さくなりがちなことから、定期的な合 同保育の場により、集団保育の機会の確保。この集団保育が、3歳児からの円滑な集団保育にもつながる。
※このほか、発達障害など発達に遅れのある可能性がある子どもの早期発見、適切な保護者・家庭支援について、連 携施設におけるノウハウ等を活用し、連携先において適切な助言・相談が可能。
後方支援
小規模保育の保育士等の急な病休等で小規模保育から求めがある場合には、当該連携施設の運営に支障のない範囲で 協力する。
※そのほか、小規模保育の保育従事者が研修を受講するために必要な代替職員についても同様。
行事への参加
小規模保育からの求めがある場合、当該連携施設の運営に支障のない範囲で協力する。
※行事規模が大きい方が参加する子どもにとっても望ましいのではないか。
②卒園後の受け皿について ※一覧は次ページ
○ 小規模保育事業は、受入対象児童が0∼2歳であることから、保護者からみると3歳以降に通う施設を探す必要がある。 ○ 特に0∼2歳の時点で就労し、保育を利用している保護者が、3歳の時点で何らかの施設を利用する必要性は高いことが
想定され、また、一般的な子どもの居場所の割合にかんがみると、3歳以降は認定こども園、幼稚園、保育所等の利用者が 多くを占めている。
○ そのため、小規模保育事業を卒園した後、確実な受け皿があることが、「再度、受け入れ先を探さずに済む」という保護者 の安心、ひいては事業の安定性を確保していくのに重要である。
○ その際、連携施設における受け皿確保に当たっては、保護者の安心感、卒園後の利用希望に基づく選択可能性を踏まえ、 例えば、連携施設において移行実績等を踏まえた受入定員枠を目安として設けた上で、より実効性を持たせるよう、小規模 保育事業の利用者の個々の移行希望を把握してから最終的な受入枠を設けるなど、地域の実情に応じたルールを定める ことが考えられる。
○ 受け皿対象となる施設に関するルールについては、地域における必要性に応じて、市町村が定めることとする。
○ また、受入枠を設けている連携施設以外の施設(2号認定の利用定員枠を設けている施設)への入所を希望する場合、利 用調整を行う市町村において、調整に当たっての優先度を上げるなど、3歳以降のスムーズな利用に結び付けるための措 置を講ずることも考えられる。
【卒園後の受け皿に関する連携施設のイメージ】
①1対1の場合
A小規模保育 2歳児:8人
B保育所
3歳児:20人 (うちAからの 受入枠8人※)
C小規模保育 2歳児:6人
D幼稚園
3歳児:35人 (うちCからの 受入枠6人※)
※ 最終的には、利用者の希望を聴取の上、確定
A小規模保育 2歳児:8人
C小規模保育 2歳児:6人 B小規模保育
2歳児:10人 ②1対複数の場合
A小規模保育 2歳児:10人
B保育所
3歳児:15人 (うちAからの 受入枠5人※)
C認定こども園 3歳児:50人 (うちAからの 受入枠5人※)
③複数対複数の場合
D保育所
3歳児:30人
E認定こども園 3歳児:50人
F保育所
3歳児:20人 ○ 各事業・施設ごとに受け皿を確保 ○ 複数の施設で受け皿を確保 ○ 複数の事業の2歳児を複数施設全体で確保
※ 最終的には、利用者の希望を聴取の上、確定
D、E、F合わせて24名分の受け皿を確保
※ 教育・保育提供区域の単位の中で、複数対複数の
<卒園後の受け皿について>
連携先
取扱いの方法(例)
幼稚園
➣ 連携施設 である旨を明示。
➣1号の利用定員の設定において、特定の小規模保育等からの優先的利用枠を設定する。この範囲を基本とし て、入園選考時に優先的に取り扱うことを予め当該幼稚園が明示することにより、透明性を確保しつつ、特定 の小規模保育等からの入園希望者に応じた最終的な優先的利用枠を設定し、優先的に入園させる(3歳から 新規に1号認定を受けて入園を希望する者と比較して)。
※ 2号認定を受けて1号定員の範囲内で幼稚園を利用する場合も同様。
保育所
➣ 連携施設 である旨を明示。
➣2号の利用定員の設定において、特定の小規模保育等からの優先的利用枠を設定する。この範囲を基本とし て、利用調整時に優先的に取り扱うことを予め市町村が明示することにより、透明性を確保しつつ、特定の小 規模保育等からの入所希望者に応じた最終的な優先的利用枠を設定し、優先的に入所させる(3歳からの新 規入園希望者と比較して)。
※ 当該保育所内の3歳未満児からの持ち上がりは、当然、最優先。
※ 0∼2歳児のみを受け入れる乳児保育所に関しても、同様の連携施設の設定を可能とする。
認定こども園
➣ 連携施設 である旨を明示。
➣1号及び2号の利用定員の設定において、特定の小規模保育等からの優先的利用枠を設定する。この範囲を 基本として、入園選考又は利用調整の際に優先的に取り扱うことを予め当該認定こども園及び市町村が明示 することにより、透明性を確保しつつ、特定の小規模保育等からの入園・入所希望者に応じた最終的な優先的 利用枠を設定し、優先的に入所させる(幼稚園、保育所と同様)。
※当該認定こども園内の3歳未満児(利用定員を設けている場合)からの持ち上がりは、当然、最優先
◎子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)
(市町村等の責務)
第3条 市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、この法律の実施に関し、次に掲げる責務を有する。
二 子ども及びその保護者が、確実に子ども・子育て支援給付を受け、及び地域子ども・子育て支援事業その他の 子ども・子育て支援を円滑に利用するために必要な援助を行うとともに、関係機関との連絡調整その他の便宜の 提供を行うこと。
(特定地域型保育事業者の責務) 第45条
4 特定地域型保育事業者は、満三歳未満保育認定子どもに対し適切な地域型保育を提供するとともに、市町村、教 育・保育施設、児童相談所、児童福祉施設、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、良質な地域 型保育を小学校就学前子どもの置かれている状況その他の事情に応じ、効果的に行うように努めなければならな い。
◎児童福祉法(昭和22年法律第164号)
第24条
(6)利用定員の区分
①C型の定員の取扱い
→グループ型小規模保育事業は、現在、最大でも15名(3グループ)までとされているが、C型については、規模の小
さいものに限定することを含め、地域型保育事業の認可基準を整理する際に、実態を踏まえて更に検討する。
②定員弾力化の取扱い
→小規模保育事業の利用定員の上限(19名)の範囲内であれば、認可基準を満たす前提で、認可・確認時において 設定した定員を超えて弾力化することを認める方向で検討する。
例)利用定員15名と設定した小規模保育が年度途中で3名受け入れるなど。
→19名を超える定員の弾力化の取扱いについては、本来の事業定義を変えかねないことから、確認制度における利 用定員の議論を踏まえて慎重に検討する。
※離島、へき地など児童人口減少地域における定員は、弾力的に取り扱う方向で更に検討する。
※それ以外の地域においても、年度中の利用児童数の変動が比較的大きいと想定されることを踏まえて、更に検 討する。
<主な御意見>
・離島、へき地については、20名を超える場合であっても小規模保育事業になることを可能としてほしい。
・19人を超える弾力化については、当該事業所以外に利用可能な事業所がない場合など、事由及び時限を限定して認めることとしてはど
うか。
・安定的な運営並びに保護者支援の観点から定員やスペースに空きがある場合には事業者の裁量による適切な活用を認めて欲しい。
③特例給付の取扱い
→3歳以上児については、利用定員の範囲内で受入が可能(特例給付)となるが、定員の分布が広範囲であり、 かつ、地域において他の保育基盤がないことも想定される児童人口減少地域に関しては、経過的な措置を含めて 検討する。